うーま’s diary

個人的に日記みたいに書いていきたいと思っています(^-^)日々の気づきやオススメ☆グルメやスポーツ、競馬など☆よろしくお願いします\(^o^)/

スポーツと経営から学ぶ組織論

「スポーツと経営はよく似ている」
とよく言いますが、
その共通点の一つに「組織力で勝負する」という点があると思います。

スポーツだと、野球の世界大会のWBCが今年開催されましたが、
日本代表をまとめた栗山監督は短期間でまとまりのある強いチームを作ったし、
世界一の実業家のイーロン・マスクは、アメリカ大手電気自動車会社のテスラ社の創業に加え、宇宙事業、AI事業など、複数の事業のプロジェクトチームを掛け持ちし、それぞれ進めています。

スポーツも経営も「組織の力」をいかに高めるかというのがとても重要です。

今回は自分の知り合いの経営者や、有名な人達がとんなことを心がけながら組織作りをやっているかをまとめてみます。


①渡邊芳樹さんの組織作り

最初に紹介するのは私の地元の友人で、
30代で小売、人材、不動産事業を手掛ける経営者さんの渡邊芳樹さんの組織作りで心掛けていらっしゃることを紹介します。

渡邊さんは元々某大手電気会社の会社員だったところから、一から自分の事業仲間を集めて、事業の立ち上げをされています。

自分が事業を始める前、つまりまだ見せれるものが何も無いところからどうやって人を集め、チームにしていったのでしょうか?

渡邊さんとは個人的に仲が良いので、よく一緒に飲みに行かせていただきますが、
立ち上げ時期はかなり苦労されたとおっしゃっていました。

特に自分がやりたいことを語ってもなかなか伝わらないというのが課題だったみたいですが、
自分が目指すものを語り、自分と同じような価値観を持つ人と出会うまで粘り強く人と会い続けたのが立ち上げに繋がったとおっしゃっていました。

チームを一から作る時、見せれるものは
自分の情熱と、小さな約束を守ること
だったとおっしゃっていました。

渡邊さんはこのあとに記載する稲盛和夫さんの本をよく読んでいらっしゃるみたいで、
その稲盛さんも事業の立ち上げに「熱意」が重要だとおっしゃっていて、それを実行したことが大きかったとおっしゃっていました。

また、渡邊さんは経営で必要なことは「信頼」だとおっしゃっていて、
小さな約束を守って、信頼を積み上げることを大事にされているとおっしゃっていました。

渡邊さんの組織作りは
他人をどうまとめるかというよりも、
ご自身がどうあるべきかに目を向けて、
そこに共感する人と仕事をするということにこだわっていらっしゃるのが特徴的だと思いました。



②稲盛和夫さんの組織作り

渡邊さんからよく勧めていただくのが稲盛さんの本です。

今まで「生き方」「心」「稲盛和夫 最後の闘い」などを読んできました。

稲盛さんは国営事業でありながら経営破綻していたJALを再建したエピソードが有名です。

まずはリーダー教育として、会社の幹部の『意識改革』から始めました。
会社の幹部陣一人一人と毎日顔を突き合わせ、
価値観や考え方、哲学などをコツコツと説い続けたとおっしゃいます。
しかし、「利他の心を大切に」「ウソを言うな」「人を騙すな」など、小学生の道徳教育のようなことを言う稲盛さんの教育に幹部からは
「今はそんな悠長なことをやっているやっているときではない」
と抵抗されたといいます。
しかし、この『意識改革』が進まなければ、次の「アメーバ経営」に進めないので、皆の意識が変わるまで、とにかく粘り強く続けたというエピソードが残っています。
また、この時の道徳や理念の話は、単に「道徳的な仕事をしよう」というだけではなく、
「数字でウソをつかない」という業務の緻密さに繋げるための土台作りという側面もあったみたいです。


もう一つ、稲盛さんの組織作りで有名なのが『アメーバ経営』です。
アメーバ経営とは、会社組織をアメーバのように小単位に細分化し、それぞれが独自採算をして運営する方法です。
稲盛さんがJAL再建で一番最初に「意識改革」に取り組んだ理由は、
アメーバで小単位に細分化した時に各々が経営者である必要があり、
経営者として収益や数字に責任を持つ「リーダーを育てる」ことが必要不可欠だったからでした。

飛行機は台風が来れば飛べないし、景気が悪くなればビジネス客は減る、為替の変動や原油の高騰など、業績悪化の理由には事欠かないのが航空ビジネスですが、
曖昧な理由や不明確な数字を許さない稲盛さんは、アメーバ経営を突き詰めて、最終的には1便ごとの収支を翌日出すところまで細分化することに成功しています。

また、アメーバ経営の根底は、
「数字を追いかける人間の本能」を呼び起こすことです。
数字が明確になっていれば、誰もが目の色を変えて数字を追いかけ始める。
だから、アメーバで小単位に細分化し、数字を明確化することで、
各々が当事者意識を持った集団に変わっていくのです。
稲盛さんはこの状態を「燃える集団」と表現されていて、
この「燃える集団」を作ることが稲盛さん式の組織作りの目指すところなのだと思います。



③王貞治さんの組織作り

最初の2つは経営者の組織作りを紹介しました。
ここからはスポーツの分野での組織作りについて紹介します。

まず紹介させていただくのは、
選手として、9年連続日本一(通称V9)を果たした最強の黄金期の巨人の主軸担い、
生涯868本と世界一位のホームラン数記録を持ち、
監督としてもリーグ優勝4回、WBCワールドベースボールクラシックの初代優勝監督に輝いた王貞治さんです。

王さんの組織作りの特徴は、
『勝ちにこだわる姿勢』だと思います。

王さんの教え子となる福岡ソフトバンクホークスの選手達は、王さんのことを「温厚だけどスーパー負けず嫌い」と言っていました。

野球はジャイアントキリングが起きやすく、
「勝ち続ける」というのが非常に難しいスポーツです。
なので、普通は勝ったり負けたりが当たり前。
たまには負けることもあるさというのが常識です。
しかし、王さんは長いシーズンにおいても、一敗でもするとすごく怒るらしいです笑
(※グランド外ではどんな人にも温厚で紳士と言っています)

王さんはとにかく勝負に厳しい人で、負けは一敗たりとも許せないし、熱い気持ちをガツンとぶつけるけども、
気遣いと目配り気配りがすごくて、とても優しい方だそうです。

王さんから学んだダイエーの選手達は、その人柄と勝負への勝ちの姿勢にプロフェッショナルを感じていたみたいで、
烈火のごとく怒られるけども「この人のために頑張ろう」と思わせてしまう
そんな魅力を持った監督だと言っていました。

王さんというリーダーが『勝ちにこだわる』ため、
チームも無駄が削ぎ落とされて、自然と「勝つこと」が至上命題となって共通の目的となります。

『試合に勝つ』という強烈な一つの目的のもと、
チームがまとまるのが王さんの組織作りなのだと思います。

王さんの名言に
「努力は必ず報われる。
もし報われない努力があるのならば、
それはまだ努力とは呼ばない」
というのがあります。

勝つために、目標達成のために、
力づくで突き進むという
強烈な成果思考が伺えます。

このようなシンプルに『勝ちにこだわる姿勢』でチームをまとめる王さんは、
真のリーダーと呼べるのではないでしょうか?



④栗山英樹さんの組織作り

次に紹介するのは、今年2023年のワールドベースボールクラシックで見事世界一に輝き、
過去前例の無い「二刀流プレーヤー」の生みの親、栗山英樹さんです。

栗山さんは『サーバントリーダー』という
一番下からチームを支えるリーダーのイメージがあります。

「俺についてこい」というような感じではなく、
「お前はもっとできる」「俺はお前の可能性を信じてる」といったように
選手を信頼し、信じ抜くことで選手はそれを意気に感じます。

直近のWBCでも、
不調だった村上選手を使い続けて
最後の準決勝、決勝でチームを勝利に導く活躍を見せていました。

村上選手が最後に復活したのも、
大谷選手が投打ともに大暴れできたのも、
最初は出場を渋っていたダルビッシュ投手が参加を決めたのも、
栗山監督の人柄と情熱が導いたものと言われています。

通常、日本代表入りする選手を決めた後、
選手への通達は各球団に連絡し、
球団から選手に伝えるのが常識でした。

しかし、栗山さんは
「自分の口で直接伝え、各選手が日本代表でプレーすることに対してどう考えるのか、魂の部分を確認したかった」
という理由で、選考した選手一人一人に自らサプライズで電話して伝え、
代表合宿の際も、各選手、スタッフ、一人一人の部屋に直筆の手紙を用意したといいます。

この手間暇をかけた行動一つ一つに栗山さん自身の情熱が見えるし、本気度が伝わります。

もう一つ、栗山さんさんがチーム作りをする時の特徴として、
チームが負けた時、選手のせいにしないというものがあります。

「俺が悪い」「監督が悪い」と必ず自分が責任を負おうとします。

選手の失敗に対しても、失敗そのものを咎めることはせず、
ケガのリスクになる行動や、可能性を狭めるような消極的な姿勢に対して注意をします。

失敗を良しと考え、選手が失敗しやすいような環境作りを下から支えるのが栗山監督のやり方で、
だからこそ「二刀流」や「オープナー」や「守備シフト」などが生まれたのかなと思います。

栗山監督が考えることも「チームが勝つこと」というのは変わりませんが、
そのために「どうやったら選手が力を発揮するだろうか?」「一人一人の可能性を最大限引き出すためにはどうすればいいか」など、
選手の特徴をよく観察し、力を引き出すことに注力している印象です。

近年『サーバントリーダー』というリーダーのあり方が注目されていますが、
栗山さんの振舞いは正に『サーバントリーダー』と呼べるもので、
栗山さんご自身の情熱と信頼が伝わり、それが人や組織を動かす原動力になるのだと思います。


◆まとめ

いかがでしたでしょうか?

経営者もスポーツ選手も、いかに目標達成をするか?
そのために個人個人が力を発揮する組織作りをするための工夫をする
などのところは共通してて、非常に興味深いなと思いました。

チームの率い方は個人個人で少し違いもありますが、
上記の目的を達成するためという軸の部分は共通していると思います。

組織作りにおいて、
「いかにチームをまとめるか」というのは誰もが気になることではありますが、
大事なのは組織の一人一人が目標を持つこと、
そしてチームとして共通の目的を共有し、
そのために個人が目標を達成して、燃える集団になっていくのかなと思います。

そういった集団を作るには、
組織のトップが「リーダー」である必要があるし、
「リーダー」は自分自身が目標・目的を明確にして、
その情熱をチームに伝える努力が必要なのだなと思いました✨