うーま’s diary

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ヒカルの碁ココが凄い!


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ヒカルの碁は、
ほったゆみ先生原作、小畑健先生絵による
囲碁を題材としたジャンプアニメで、
当日は囲碁ブームの社会現象を引き起こすほどの大ヒット作品です。

今回はそんなヒカルの碁について、
私の好きなところや、凄いなと思うところを書いていこうと思います。

ネタバレ内容も含むので、
未読、未視聴の方はご注意ください。



◆ヒカルの碁が扱うテーマについて

ヒカルの碁という作品が扱うテーマについては、
物語の終盤に答えがあると思っています。

それは、ヒカルが北斗杯の韓国戦で高永夏(コ ヨンハ)に対して言った一言です。

「遠い過去と遠い未来を繋げるために…」

このセリフが表す『継承』がこの作品の一番のテーマではないかなと思います。

ヒカルの碁は序盤に平安時代の囲碁棋士である藤原佐為がヒカルの前に幽霊として現れるところからスタートします。

その際、佐為が幽霊になった(成仏できなかった)理由として、
「もっと囲碁が打ちたかった。私はまだ神の一手を極めていない」と言っており、
最初は佐為が「最強」を目指す物語であり、ヒカルの「成長」を楽しむ物語として始まりました。

そんな少年ジャンプのど直球のようなテーマでずっと物語が進んでいましたが、
佐為は神の一手を極めないまま消失してしまいました。
この佐為が消える直前に、
「虎次郎が私のために存在したというのならば
私はヒカルのために存在した。
ならばヒカルもまた、誰かのために存在するのだろう。
その誰かもまた別の誰かのために。
千年、二千年がそうやって積み重なってゆく
神の一手に続く遠い道のり…」
というセリフを残しており、
このセリフが冒頭の「遠い過去と遠い未来を繋げるため」に繋がります。

ヒカルの場所はダイレクトに佐為からバトンを受け取っているからより一層言葉に重みを感じますが、
ヒカルに限らず全ての碁打ちが、もっというと全ての人が「遠い過去と遠い未来を繋げるために」存在していると言えます。

ごく普通の「最強」と「成長」を楽しむ少年漫画と思っていたのが、
かなり深いテーマを土台としていたのがわかり、
ここが大人もハマる要因だったんじゃないかなと思います。


◆唯一無二のライバル関係

ヒカルの碁は、
佐為という碁の強い幽霊がヒカルに取り憑くという設定以外は、
徹底的なリアリズムを貫いています。

そのため、ヒカルが佐為に頼って囲碁を打たせた対局は意外と数が少ないのですが、
その貴重な対戦相手の一人がライバルである塔矢アキラです。

アキラは石の置き方もロクに知らない、
なんなら初対局と言っている小学生に、
プロ手前の実力で同級生に敵なしの自分がコテンパンにやられてしまうという強烈な体験をしました。

このヒカルの謎めいた強さを知るために、
アキラはヒカルを強烈に追いかけます。

しかし、アキラが実際に見ているのはヒカル自身ではなく、
ヒカルの中に存在する佐為の強さのため、
ヒカルはヒカルで塔矢の目を自分に向けたいと思ってアキラを追い始めます。

佐為というイレギュラーな存在を起点にして、
アキラはヒカル(の中の佐為)を追いかけ、
ヒカルはアキラを追いかけ、
けれどすれ違ってしまうという
特殊なライバル関係が生まれます。

この特殊なライバル関係に
佐為の謎をミステリー要素として追加し、
登場人物のそれぞれのすれ違いや考察を
読者は神の視点で全て見渡せるようになっています。

囲碁の強い幽霊という設定の時点でも、
上手い設定を作ったなと感心させられますが、
そこで主人公を無双させるのではなく、
リアリティとミステリーを融合させ、
お互いに追いかけ合うライバル関係を作り出したというほったマジック。

本当にほったさんは天才だと思いました。


以上、まだまだ語りたいことはありますが、
ヒカルの碁の凄いなと思うところを紹介させていただきました。

また興味のある方は、ぜひ原作をご覧になってみてはいかがでしょうか?